傷病手当金とは?|働きたくても働けないときの公的制度

・もし病気やケガで働きたくても働けなくなったらどうしよう・・・
・その間の収入はどうなってしまうのか
・どのような保障を受けることができるのか?

このようなお悩みにお答えします。

本記事では、療養中の生活をサポートする公的な制度の傷病手当金について、以下の内容を解説します。

・傷病手当金とは?
・傷病手当金の申請方法
・退職後も傷病手当金は支給されるのか?
・傷病手当金の支給額の計算方法

傷病手当金とは?

傷病手当金とは、サラリーマンや公務員などの健康保険の被保険者が病気やケガで休業中の生活を保障するために設けられた制度です。
個人事業主などの自営業者が加入している国民健康保険にはこの制度はありません。

支給される金額は、「支給開始日以前の継続した12ヶ月間の各月の標準報酬月額を平均した金額÷30日×2/3」です。
目安として、給料の2/3くらいとみておくとよいでしょう。

傷病手当金の支給期間は、最長で1年6ヶ月間です。

例:月収30万円のひとは、目安で最大20万円×18ヶ月=360万円の手当を受けることができます。

なお、個人事業主の方が働くことができなくなったときの公的制度については以下の記事を参照ください。

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障害年金

次に、傷病手当金の支給条件をみていきましょう。

傷病手当金の支給条件

傷病手当金を受け取るためには、以下の全ての状況を満たしている必要があります。

・業務外の病気やケガが理由であること ※業務中や通勤中の場合は、傷病手当金ではなく労働災害保険が適用されます。
・療養のために仕事につけないこと ※自宅療養でも対象です。
・労務不能の日が3日以上連続していること
・給与の支払いがないこと ※有給なども使い果たし、会社から給料が支払われないこと
なお、傷病手当金を貰うには、社会保険(=健康保険)に連続して1年以上加入していなければいけません。

傷病手当金の申請方法

傷病手当金を受給するための流れは以下のとおりです。

傷病手当金の申請方法

  1. 必要書類を会社の健康保険組合や協会けんぽの場合には各ホームページからダウンロード
    傷病手当金支給申請書は、以下の4枚1組となっています。

    ・被保険者記入用:2枚
    ・事業主記入用:1枚
    ・療養担当者記入用:1枚
  2. 医師に必要事項を記入してもらう
  3. 勤務先に事業主証明欄を記入してもらう
  4. 保険者(健康保険)に申請する
    申請のタイミングは基本事後で、長期に渡る療養が必要な場合は、1ヶ月に1度の頻度で申請するのが一般的です。

傷病手当金について 協会けんぽ(健康保険協会)>病気やケガで会社を休んだとき(傷病手当金)

傷病手当金が支給されるタイミング

全国健康保険協会(協会けんぽ)の場合は、申請後から2週間が目安です。
健保によっては、2~3ヶ月かかることもあるため、早めに書類を準備して給付を受けることができるようにしましょう。

退職後も傷病手当金は支給されるのか?

傷病手当金は、退職後でも以下の条件を満たしていれば受け取ることができます。

退職後の傷病手当金の支給条件

・退職日に労務できないこと ※退職日に出勤していないこと
・退職日の前日までに3日以上連続で休みがあること
・退職日までに健康保険に1年以上加入していること
・退職日時点で、傷病手当金を受給中であること、または受給できる条件下にあったこと

退職後の傷病手当金の手続き方法

  1. 健康保険を切り替える ※任意です
  2. 国民年金保険料納付免除を申請する ※国民年金の失業者等による免除特例の制度で免除できます
  3. 傷病手当金の申請を準備する↓
    協会けんぽ(健康保険協会)>病気やケガで会社を休んだとき(傷病手当金)> 健康保険傷病手当金支給申請書
  4. 2回目以降の通院と、医師に必要事項を記入してもらう ※退職後1週間以内
  5. 退職前の勤務先に、事業主証明欄を記入してもらう
  6. 加入している保険組合へ送付する
  7. 雇用保険(失業保険)の受給期間の延長申請をする ※退職後1~2ヶ月以内
  8. 1ヶ月に1度は通院する ※2回目以降の書類は、以下だけで大丈夫です
・被保険者記入用:2枚
・療養担当者記入用:1枚
・事業主記入用は、空欄で提出してください。

傷病手当金の支給額の計算方法

支給額の計算方法は冒頭でも解説しましたが、以下のとおりです。

支給開始日以前の継続した12ヶ月間の各月の標準報酬月額を平均した金額÷30日×2/3
12ヶ月間の給与には残業代も含まれます。
なお、ボーナス(賞与)が年4回以上支給されている場合は、ボーナスも例外的に定期収入と考えられ標準報酬月額に含めて計算します。
傷病手当金の支給日額の早見表は以下のとおりです。
等級が1~50までありますが、一部抜粋で記載いたします。
等級 標準報酬月額 報酬月額 傷病手当金(日額)
13 160,000円 155,000円~165,000円 3,553円
17 200,000円 195,000円~210,000円 4,447円
19 240,000円 230,000円~250,000円 5,333円
21 280,000円 270,000円~290,000円 6,667円
23 320,000円 310,000円~330,000円 7,113円
25 360,000円 350,000円~370,000円 8,447円
27 410,000円 395,000円~425,000円 9,780円
29 470,000円 455,000円~485,000円 11,113円

引用元:全国健康保険協会ホーム > 協会けんぽ > 保険料率 > 都道府県毎の保険料額表

まとめ

今回は万が一のときの心強い味方の傷病手当金について解説しました。

1.傷病手当金は、会社員や公務員が病気やケガで働くことができなくなったときの保障
2.申請方法は、申請書に事業主と医師に記入してもらい保険者へ提出
3.支給金額の目安は給料の2/3
4.退職後も条件を満たしていれば受給できる
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