高額療養費制度とは?|突然の怪我や病気で困ったときに

・急な怪我や病気に備えて生命保険に入ろうかな・・・
・医療費が高額になったときに備えておこうかな・・・
・高額療養費制度って聞いたことあるけどどんな制度なんだろう?

このようなお悩みにお答えします。

本記事では、突然大きな病気や怪我をして医療費が高額になってしまったときに役立つ、高額療養費制度について解説します。

1.医療費の自己負担額
2.高額療養費制度とは?
3.負担がさらに軽減される仕組み
4.高額療養費制度の注意点
5.高額療養費制度の申請方法

医療費の自己負担額

高額療養費制度の前に、そもそもの医療費の自己負担額について確認します。
会社員であれば社会保険、個人事業主であれば国民健康保険に加入されている方がほとんどかと思います。

上記の医療保険に加入していると、医療費の自己負担額が1~3割となっています。
残りの7割は保険でカバーされています。

自己負担額が3割で済むとは言え、大きな怪我や病気で医療費が高額になってしまった場合に不安に思われる方も多いかと思います。
仮に手術や入院で1日の医療費が70,000円で20日間入院となってしまった場合などを想定してみます。

例:医療費総額1,400,000円で自己負担額3割の場合は420,000円

医療費総額

 

自己負担が3割とは言え結構な金額ですね。
そこで、医療費が高額になるときに活用するのが高額療養費制度です。

高額療養費制度とは?

高額療養費制度とは、1ヶ月の医療費(自己負担額)が一定の限度額を超えた場合に、その超えた分の金額が払い戻される制度です。
先ほどの例の場合をみてみましょう。
自己負担額が約9万円のため、330,000円が払い戻されます。※一般的なサラリーマンの場合。

医療費総額2

自己負担の限度額は年齢や収入によって異なってきます。以下は70歳未満の場合です。

標準報酬月額 自己負担限度額(月額)
830,000円以上 252,600円+(総医療費-842,000円)×1%
530,000円~790,000円 167,000円+(総医療費-558,000円)×1%
280,000円~500,000円 80,100円+(総医療費-267,000円)×1%
260,000円以下 57,600円
住民税非課税者 35,400円

負担がさらに軽減される仕組み

さらに以下の仕組みが設けられています。

  1. 世帯合算:医療費の月々の上限の計算時に、同じ健康保険に加入している家族の医療費を合算できます。
    但し、合算できる条件が69歳以下の場合には、1回につき自己負担額が21,000円以上の場合のみです。
  2. 多数該当:過去1年以内に、既に3回以上高額療養費の支給を受けている場合、4回目以降は自己負担額の上限が下がります。=自己負担額が減少します。
  3. 1ヶ月間で複数の医療機関を受診した場合。
  4. 1年間で公的医療保険と介護保険の両方を利用した場合。=高額療養費・高額介護合算療養費制度。

高額療養費制度の注意点

  1. 暦月をまたいでの合算は出来ない:月をまたいでしまっている場合、各月の入院費が限度額を超えていなければ制度の対象となりません。
  2. 高額療養費制度の支給を受ける権利は、診察を受けた月の翌月の初日から2年間で消滅します。
  3. 高額療養費制度の対象とならない費用
入院中の食事代 一般的な所得の方の入院中の食事代は1食460円です。
差額ベッド代 患者の希望によってサービスを受けた場合は自己負担です。
先進医療費 診察・検査・投薬・入院などの基礎部分を除く先進医療部分の費用は対象外です。
自由診療費 全額自己負担です。
病院への交通費 全額自己負担です。
外来受診時の医療費 69歳以下の方は21,000円以上のものについてレセプト単位で合算して請求可能です。

高額療養費制度の申請方法

手続き方法には、事後に申請する方法と、事前に申請する方法があります。

事後に申請をする方法

  1. 医療機関の窓口で医療費の3割を支払う。
  2. 1ヶ月後の自己負担額が限度額を超えた場合、高額療養費の支給申請をする。
    ※申請方法は公的医療保険によって異なります。

    健康保険の場合 国民健康保険の場合
    1ヶ月の自己負担額が限度額を超えた場合、保険証に記載されている保険者に問い合わせて「高額療養費支給申請書」を提出します。 自己負担額を超えていた月の3~4ヶ月後に、市区町村から該当する世帯に申請書が郵送されてきます。その申請書に必要書類を添付して郵送で提出します。
  3. 保険者から自己負担限度額を超えた医療費が払い戻される。

事前に申請をする方法

自己負担限度額を超える分を立て替えなくてもよい方法があります。
事前に「限度額認定証」を病院へ提出しておくことで、自己負担限度額までの支払いで済みます。
認定証の入手方法は、加入している公的医療保険に申請して入手します。

  1. 加入している保険者へ「限度額適用認定証」の交付を申請する。
    ※認定証には有効期限があります。例:国保の場合は翌年の7月31日まで。
    ※申請方法は公的医療保険によって異なります。

    健康保険の場合 国民健康保険の場合
    保険証に記載されている保険者に問い合わせて「健康保険限度額適用認定申請書」を提出します。 公的医療保険の窓口(市区町村の窓口)へ、申請に必要なものを確認して申請します。
  2. 保険者から「限度額適用認定証」が交付される。
  3. 医療機関等の窓口へ「限度額適用認定証」を提示する。
  4. 診察後、自己負担限度額までの費用を支払う。

がん治療に高額療養費制度は利用できるのか

がん治療であっても、健康保険の診療で認められている保険適用の範囲内であれば高額療養費制度を利用できます。
高額療養費制度を利用することで治療費が払い戻される場合がありますので活用しましょう。

まとめ

今回は医療費が高額になったときに役立つ高額療養費制度について解説しました。

1.公的医療保険の高額療養費制度が充実していること。
2.高額療養費制度を利用するときの注意点
3.高額療養費制度の申請方法
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