住宅ローン控除とは?|適用条件と確定申告の必要書類|個人事業主も対象

・住宅ローン控除の適用条件とは?
・どれくらの金額が控除されるのか?
・確定申告で申請するときに必要な書類とは?

このようなお悩みにお答えします。

本記事では住宅ローン控除について以下の内容を解説します。

1.住宅ローン控除とは?
2.住宅ローン控除の適用条件
3.住宅ローン控除の適用を受ける方法
4.住宅ローン控除の確定申告を申請するときに必要な書類
5.住宅ローン控除の金額の目安
6.住宅ローン控除を利用するときの注意点

住宅ローン控除とは?

住宅ローン控除とは、住宅借入金特別控除といい、住宅ローンを利用してマイホームを購入したり、リフォームや増改築した場合に、一定の要件を満たしていれば所得税と住民税の一部から一定額が控除される公的制度です。

控除される金額は年間最大40万円で、期間は最長で10年間(消費税10%で住宅を購入するなど2022年12月末までに入居の場合は13年間)にわたって控除を受けることができます。

住宅ローン控除の節税効果は高いため、仕組みや適用条件を確認して取り入れていきましょう。

住宅ローン控除の適用条件

住宅ローン控除の適用条は、取得する住宅が新築なのか、中古なのか、リフォームや増改築なのかによって異なります。
それぞれの条件を確認していきましょう。

新築住宅の場合の適用条件

  1. 対象となる住宅ローンの返済期間が10年以上であること
  2. 控除を受ける人自身が住宅の引き渡しから6ヶ月以内に居住すること
  3. 対象となる住宅の床面積が50㎡以上で、床面積の2分の1以上が自身の居住用であること
  4. 控除を受ける年の合計所得金額が3,000万円以下であること
  5. 居住用にした年とその年の前後2年ずつを合わせた計5年間に、居住用財産の譲渡による長期譲渡所得の課税の適用といった特例を受けていないこと

中古住宅の場合の適用条件

中古住宅は新築住宅の適用条件に加えて、以下の条件を全て満たす必要があります。

  1. 住宅性能評価書(耐震1級以上)を取得していること
  2. 耐震基準適合証明書を取得していること
  3. 既存住宅売買瑕疵保険に加入していること
  4. 築年数が一定数以下であること(木造の場合は20年以下、耐火建築物の場合は25年以下)

リフォーム・増改築の場合の適用条件

リフォームや増改築の場合は、新築住宅の適用条件に加えて、以下のいずれかの工事に該当している必要があります。

  1. 増改築時、建築基準法に規定する大規模な修繕または大規模な模様替え(壁・柱・床・梁・屋根または階段のいずれか1つ以上)の工事
  2. マンションの占有部分の床、階段または壁の過半について行う一定の修繕・模様替えの工事
  3. 家屋・マンションの占有部分のうち居室、キッチン、浴室、トイレ等について行う修繕・模様替えの工事
  4. 耐震改修工事
  5. 一定のバリアフリー改修工事
  6. 一定の省エネ改修工事
  7. 工事費が1,000万円を超えていること

リフォームや増改築の場合は適用条件が複雑なため、住宅ローン控除の適用を受ける場合には早めに専門家に相談した方がよいでしょう。

住宅ローン控除の適用条件がわかったところで、次に適用を受ける方法をみていきましょう。

住宅ローン控除の適用を受ける方法

住宅ローン控除の適用を受けるためには、取得・入居1年目には確定申告、2年目以降は年末調整を行い、申請をする必要があります。

入居1年目は確定申告

住宅ローン控除を受けるためには、入居した翌年に必要書類を揃えたうえで確定申告を行います。
手続きは確定申告書を作成し、添付書類とあわせて居住地の管轄の税務署へ提出します。
確定申告を行うときの必要書類については、以下を参照ください。

入居2年目以降は一般的な会社員の場合は年末調整

給与所得以外に収入がない会社員の場合、入居2年目以降は年末調整のみで住宅ローン控除の適用を受けることができます。
但し、個人事業主や年収2,000万円以上の会社員など、年末調整ではない人の場合は2年目以降も確定申告を行う必要があります。

住宅ローン控除の確定申告をするときに必要な書類

確定申告のときに必要な書類と入手先は以下のとおりです。

書類名 入手先
確定申告書(一般的な会社員の場合はA、個人事業主はB) 税務署の窓口や国税庁のホームページからダウンロードします
(特定増改築等)住宅借入金等特別控除額の計算明細書 税務署の窓口や国税庁のホームページからダウンロードします
住宅ローン借入残高証明書 毎年、融資を受けた金融機関等から本人へ送付されます
本人確認書類(a 又は b)の写し
a マイナンバーカード
b マイナンバー通知カード 又は マイナンバーが記載されている住民票 + 運転免許証やパスポートなどの本人確認書類
市区町村役場等から取得します
建物・土地の登記事項証明書 法務局で取得します(2年目からは不要)
建物・土地の不動産売買契約書の写し 契約時に不動産会社と締結した契約書(2年目からは不要)
源泉徴収票(会社員の場合) 勤務先から取得します
(一定の耐震基準を満たす中古住宅の場合)
耐震基準適合証明書 又は 住宅性能評価書の写し
契約した不動産会社から入手します
(認定長期優良住宅・認定炭素住宅の場合)
認定通知書の写し
契約した不動産会社から入手します

住宅ローン控除の金額の目安

住宅ローン控除額の目安は、原則として住宅ローンの年末残高に1%をかけた金額です。

住宅ローン控除額=住宅ローンの年末残高×1%
但し、以下の点にご留意ください。

住宅ローン控除額の上限

控除額には上限があり、一般的な住宅で最大40万円(=年末のローン残高4,000万円)までです。それ以上の残高があっても各年に戻ってくるのは上限の1%で、すなわち最大で40万円という計算になります。但し、認定長期優良住宅 又は 認定低炭素住宅では50万円(=同5,000万円)、消費税が非課税の中古住宅の個人間売買では20万円(=同2,000万円)となっています。

所得税から控除し切れない場合

控除はまず所得税から行われますが、所得税から控除し切れない場合は住民税からも控除されます。住民税から控除できる金額は、課税総所得金額の7% 又は 136,500円のいずれか小さい方の金額が上限となります。

住宅ローン控除の還付金の受取方法

還付金は確定申告の手続き後1ヶ月~1ヶ月半ほどで、申告時に指定した預貯金口座に振り込まれます。
還付金の受取は、預貯金口座への振込以外に、郵便局等で受け取ることもできます。

2年目以降に年末調整で控除を受ける方は、通常12月分の給与に上乗せする形で還付金が支払われます。
但し、勤務先により還付時期が異なる場合もあります。

所得税から控除し切れない場合、6月以降に支払う翌年分の住民税額から控除されます。

住宅ローン控除を利用するときの注意点

住宅ローン控除を利用するときには以下の点にも注意しましょう。

  1. 繰り上げ返済のタイミング:繰り上げ返済でローンの返済期間が10年未満となった場合には、その年から受けられなくなります。
  2. 連帯債務やペアローンを利用している場合:夫婦で住宅ローン控除を受けるには、それぞれが別々に確定申告または年末調整をする必要があります。
  3. 譲渡特例の適用を受けると住宅ローン控除を利用できなくなる場合がある:居住用財団を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例、居住用財産の譲渡食の特別控除、特定の居住用財産の買い換えの場合の長期譲渡所得の課税の特例、など

また、個人事業主が住宅ローン控除を受ける際の注意点は以下のとおりです。

  1. 床面積の1/2以上が事業スペースの場合は住宅ローン控除の対象外
  2. 持ち家を取得して、後から事業を開始した場合は建物評価額の計算が必要 ※青色申告決算書の貸借対照表に建物を簿価を記載
  3. 共有名義の場合は全員の共有持ち分の床面積で判断
  4. 2年目以降も確定申告が必要

まとめ

住宅ローン控除のような公的制度を利用することで、住宅ローンの支払い負担を軽減することができます。
住宅ローン控除の節税効果は高いため、仕組みや適用条件を確認して取り入れていきましょう。

1.住宅ローン控除とは一定の条件を満たせば控除を受けることができる公的制度。
2.控除される金額は一般的な住宅であれば最大で年間40万円。
3.適用条件は新築、中古、リフォームや増改築の場合で異なる。
4.適用方法は1年目は確定申告、2年目以降は年末調整。個人事業主は2年目以降も確定申告。
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